これだけ大きな紋の筒描きをどこに持ってくるかで、イメージが全然違ってきます。配置は重要です。前に3分の1、後ろに3分の2の配置でいきました。うまくいきました。このブラウスはコートの代わりにもなり、また、コートの上からストールのように着ることもできます。無駄を省いた、シンプルで理にかなったデザインです。
このデザインは、狂言衣装、僧侶の袈裟からヒントを得ました。並幅の良さを100パーセント生かしました。なお、唐草模様を説明いたしますと、泥棒の風呂敷というイメージになってしまっているようですが、とんでもない話で、実は唐草模様は仏像を荘厳するため最も美しい模様としてインド、中国から伝わってきました。最初は身分の高い人々の衣料の文様に使われましたが、江戸中期ごろから庶民はこの文様を木綿の藍染めに使い、布団や、風呂敷の模様になりました。たまたま、泥棒がそこの家の唐草文様の風呂敷に包んで逃げたのが、唐草模様=泥棒 ととんでもない事を連想されるようになってしまったのです。唐草模様はとっても荘厳な模様なのですよ。
こう毎日猛暑が続くと、あとは体力勝負。朝5時から近くの森の散歩に行って、元気を充電しています。コジュケイの「チョトコイ!チョトコイ!」のけたたましい鳴き声が森中に響きわたります。キツネノカミソリも咲き出しました。